年金支給漏れ10万人598億円、過去最大規模

 厚生労働省は13日、公務員などが加入する共済組合と日本年金機構との間の情報連携不足などで、約10万6千人の計約598億円の年金が支給漏れになっていたことを、社会保障審議会年金事業管理部会で明らかにした。

 支給漏れは過去最大規模。約4千人がすでに死亡しており、最高で1人590万円の支給漏れがあった。

 対象者には告知した上で、11月を目途に未払い分を全額支払う予定。厚労省の担当者は「誠に申し訳ない。支払われるべき金額が支払われなかった。原因解明して、今後の再発防止も反省に立ってやっていく」と話した。

 支給漏れがあった分は、夫婦の年金額が大きく低下しないように平成3年に設立された「振替加算」と呼ばれる制度。

 この制度では、夫と妻の年金受給記録(年金原簿)を突き合わせて照合する作業が必要だが、共済組合や機構の間など組織間で、妻の年金受給開始時期など必要な情報が伝えられないなどの不備があり、振替加算の手続きができず未払いになったケースもあった。

 こうしたトラブルはこれまでも指摘されてきた。22年2件、23年15件、24年23件で、27年は575件、28年は832件と急増。27年10月に共済年金が厚生年金に一元化されたことに伴い、年金機構側が共済の情報連携システムを利用できるようになったことから、同年11月から、全ての支給漏れ状況の総点検を進めてきた。

 ほかに、システムに多くの不要な情報が混在し、受給者の個別の確認に対応できる仕様でなかったケースや、職員が年金原簿を確認する際に処理を誤っていたケースがあった。

厚生労働省は13日、約598億円の年金が支給漏れになっていたと明らかにした。夫婦の年金額が大きく低下しないように設立された「振替加算」制度分が対象。支給漏れは過去最大規模で、対象者のうち約4千人はすでに死亡しているそう
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