【動画】 ドローンに現れた天敵、「空の覇権」譲らず 900万円のドローンが粉々に


【シドニー】オーストラリアでドローン撮影を手掛ける会社を創業したダニエル・パーフィット氏は、内陸部での2日間にわたる作業に最適な機材を見つけたと思った。翼幅2メートルほどのそのドローンはステルス爆撃機に似ており、価格は約8万米ドル(約900万円)だった。

1つだけ問題があった。オーストラリアの空を支配するオナガイヌワシを怒らせたのだ。 オナガイヌワシは上空から舞い降り、カーボンファイバー製の機体に鋭い爪で穴を開けた。ドローンはコントロールを失って墜落。「最終日の最終飛行の残り15分。そこでオナガイヌワシがドローンに急降下爆弾を落とした」とパーフィット氏は語った。

ドローンは大きいため鳥によるダメージを受けないと思っていたが、機体は「粉々になった」という。

大きいものでは重さ約4キロ、翼幅約240センチにもなるオナガイヌワシはオーストラリア最大の猛禽(もうきん)類だ。かつてはヒツジを襲うと嫌われ、賞金目当てにも狙われたが、現在はおおむね保護されている。タスマニア州に生息する亜種は今も絶滅の危機にひんしているが、それ以外はオーストラリア広域の上空を誇らしげに舞っている。

オナガイヌワシには、ドローンに頂点捕食者の座を譲る気はないようだ。ハンググライダーに乗って時折現れる人間を攻撃してくることさえあるという。

ドローンを攻撃する鳥は世界中にいるが、オナガイヌワシは特に空中戦が好きだとドローン操縦士らは話す。オナガイヌワシとの衝突を回避する長期的な解決策はまだない。ドローンに「目」をつけるといったカムフラージュはあまり効果がないようだ。ペッパースプレーや騒音装置を使った撃退も一部では検討されたという。

広大な土地を持ちドローン先進国を目指すオーストラリアだが、現地内陸部の空では、オナガイヌワシによってドローンが撃墜される事例が後を絶たない。
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